深読み!海外名作絵本100

発表から25歳年以上読み継がれている”これだけは読んでおきたい”海外の名作絵本の数々。 読み聞かせ歴15年、のべ9000名をこえる子どもたちに絵本を読んできました

空想

『うちがいっけんあったとさ』スキップするような気持ち

うちがいっけんあったとさ ルース・クラウス 文 モーリス・センダック え 出版社: 岩波書店 出版年: 1978年11月 センダックはいろんな絵を描きますが、これは線で描かれた絵が、自由に動きまわっています。青いズボンをはいた男の子が、それこそスキップす…

願いごとをすることは叶うということ『ケニーのまど』

センダックがはじめて絵と文を自作した絵本。七つのなぞなぞをめぐる不思議なおはなし。ケニーのまど モーリス・センダック 作 じんぐう てるお 訳 出版社: 富山房 出版年: 1975年12月 1.だれかに だめといわれても、 こくばんに えをかくには どうしたら…

『ことばあそびうた』で日本語の楽しさとおもしろさを知ろう

この絵本も子どもたちによく読みました。 小学校では3年生に一番読んだでしょうか。 学校で読むと子どもたちは、知らず知らず笑顔で聞いてくれていましたね。日本語の楽しさを再確認しました。 15編の詩がひらがなで書かれています。1973年が初版、長年読み…

『影ぼっこ』得体のしれない不思議を楽しむ心を養う

詩的な絵本です。 一見、子どもたちは楽しめるの、と思ってしまうような絵本です。 ですが、息子がまだ学校へ上がる前に読んで聞かせると、案外気に入った様子。 子どもこそ、天然自然、詩人なのでした。 影ぼっこ ブレーズ・サンドラール ぶんマーシャ・ブ…

『もりのなか』◆柔らかさと畏れを体験できる絵本

エッツの代表作ともいえるこの絵本は、墨一色で描かれた絵本です。 紙の三角帽子をかぶった男の子が森の中を歩いていきます。 裏表紙には「よんであげるなら2才から」とあります。 息子にも2才半のころ読み始めました。 読むたびに色々なことを発見できる絵…

想像する力『まどのそとのそのまたむこう』窓の向こうに広がる世界

この絵本は絵といい、おはなしといい とても不思議な絵本です。 描いたのは 「かいじゅうたちのいるところ」 「まよなかのだいどころ」 のモーリス・センダックです。 「まどのそとのそのまたむこう」と合わせて センダックの3部作といわれます。 この絵本…

『月おとこ』月からやってきた男は地球を観察する

空に浮かぶ月は、絵本にもたびたび使われるモチーフです。 「かぐやひめ」は代表的な伝承昔話。 そこにあるのに届かない、わからない、 不思議な世界がひろがって想像がふくらみますね。 ご紹介するのは絵もお話もデフォルメが利いて 楽しい!! 登場人物が…

『かいじゅうたちのいるところ』彼方への旅は子どもの心のままに

好奇心旺盛な子どもたちにとびきりの絵本をご紹介します。 いつでもどこでも空想の世界に羽を伸ばせることができるのが、 子どもの特権です。 モーリス・センダックはアメリカを代表する絵本作家です。 「かいじゅうたちのいるところ」は実写映画にもなりま…

『あたまをなくしたおとこ』◆伝える力とは!言葉だけで見たものを説明してみよう

人に見たものを伝えるのって難しいですよね。 子どもたちが園や学校から帰ってきて、 一生懸命に見たものや出来事を話してくれる時、 どれくらいちゃんとわかってあげられているかしら、 と思います。 人の特徴を語るのも難しいことです。 実際にあってみた…

『ひよこのかずはかぞえるな』ユーモアあふれる絵本!もしこうだったら

小学校6年の頃、理科の実験で、 卵をふ化させたことを、 この絵本を読んで思い出しました。 卵から出てきたひよこは、 びっしょり毛が張り付いて、 目が大きくて、不思議でした。 しばらくすると、 ふわふわのクリームみたいな毛になって、 歩き回りました。…

『まよなかのだいどころ』◆架空の世界の楽しみ方

『まよなかのだいどころ』は『かいじゅうたちのいるところ』『まどのそとのそのまたむこう』とともにセンダックの3部作といわれる絵本です。『かいじゅうたちのいるところ』は絵本の王道的な作りであり、極限までセリフをそぎ落とし描かれています。一方『ま…