『木はいいなあ』木のまわりの気持ちよさを知ろう
新緑に季節を迎えると開きたくなる絵本です。
タイトルのとおり
「木はいいなあ」
とまわりを見て、絵本を読んで、心から思えます。
木はいいなあ
ユードリイ さく
シーモント え
さいおんじ さちこ やく
ページ: 32ページ
サイズ: 28 x 16.4
出版社: 偕成社
発行年: 1976年
草木の色を観察する
木々の新緑がきらめく5月から6月上旬(このあたり新潟・越後妻有では)は日に日に山の色が変わっていく時期です。
枯草色や少しくたびれ緑色が、日差しの強さとともに鮮やかさを増していくのです。
そんな景色を眺めていると、本当にたくさんの緑色があると気がつきます。
そしてその色は一瞬、
数日後には変化して、また別の色となっていきます。
幸いこの辺りには数分車を走らせると、山々の緑を浴びるほど目にすることができます。
ですが、身近な草木や花々を観察しても同じように色色の変化を楽しむことはできますね。
木のよさを味わい尽くす
この絵本は、タイトル通り
木がどんなに「いいのか」を、作者のユードリーが自らの体験を文章にしたものです。
木はたくさんあっていい、木は1本でもいい、木の枝に座って、考えられる、木の葉を集めて焚火ができる、木にはブランコがつけられる、木は木陰を作ってくれる、木が家のそばにあると涼しいし、家を守ってくれる、木を植えると少しづつ大きくなる、
「ほんと、そうだよね~」
と相槌を打ちたくなるのです。
温かみのある絵
画家シーモントの絵は、明快な色使いと躍動感のある線で、風景や木々、そしてたくさんの子どもたちを描いています。
カラーとモノクロぺージが交互に配置された絵本の形をとっています。
山々や木々は様々な緑色で溢れています。
森でひとり腕を枕に横になっている少年や
10人もの子供たちが大きな木にぼってなんと楽しそうなこと。
木陰で思い思いにくつろぐ人々は、大人も子供も、みなどこか落ち着いてみえます。
もちろん動物たちも。
理想の家とは
木は家も守ってくれる。
そんな一文を発見した時に、「アルプスの少女ハイジ」を思い出しました。
おじいさんの家の後ろには3本の大きな木がたっていました。
嵐から家を守ってくれる
そんな象徴的な景色に思えたのです。
以来、いつか家のそばに大きな木のある家に住みたい。
そんな憧れを持っています。
さていつになることでしょう。
お読みいただきありがとうございました。
絵本選びの参考になればうれしいです。