深読み!海外名作絵本100

発表から25歳年以上読み継がれている”これだけは読んでおきたい”海外の名作絵本の数々。 読み聞かせ歴15年、のべ9000名をこえる子どもたちに絵本を読んできました

『ほしになったりゅうのきば』七夕の夜に読みたい絵本

赤羽末吉さんの迫力ある絵が魅力的な大型の絵本。

 

 
ほしになったりゅうのきば
 
君島久子 再話
赤羽末吉 画
出版社: 福音館書店
出版年: 1976年12月
 
 
 
表紙からして竜が可哀相に思えるくらい、主人公のサンは強いのです。
中国の民話をもとにしたおはなしは、夜空の星の天の川にまつわる壮大なもの。
 
二匹の竜の兄弟喧嘩から天は破けてしまい、
なんとかしようとサンは、繕い物が上手いクマ王の娘を嫁にして、
空へと向かう。
 
とにかくどのページも絵が見事です。
3人の娘に求婚にいく場面は、軽やかな線と明るい色彩で、
音楽が聞こえてきそう。
 
絵本の大きさがおはなしの内容に合っています。
 
天を修繕にいく場面は、人は小さく描かれ見開きで、
より天の広大さが迫ってきます。
 
この季節、冒険とロマンと広々とした気分になれる絵本です。