深読み!海外名作絵本100

発表から25歳年以上読み継がれている”これだけは読んでおきたい”海外の名作絵本の数々。 読み聞かせ歴15年、のべ9000名をこえる子どもたちに絵本を読んできました

『しりたがりやのちいさな魚』好奇心と自由

スゥエーデンの絵本作家エルサ・ベスコフのちょっとユニークなお話。

読み終えるのに15分はかかる、かなりお話しの量がある絵本です。
 
日差しが強く感じられ水辺が恋しくなる
5月から6月によく読みました。
 
ちょっとおかしな魚たちの姿が子どもたちの笑顔を誘います。



しりたがりやのちいさな魚

 
  • エルサ・ベスコフ作・絵
  • 石井登志子訳

 

ページ: 24

サイズ: 26 x 19.4

出版年: 2001年

出版社: 徳間書店

 

魚に足が生えたなら…

 

表紙には、桟橋に腹ばいになって、水の中を覗き込むトーマスの姿。

水の中ではなにやら相談中の4匹の魚たち。

 

スイスイは魚のスズキの子、とてもしりたがりやです。
ちいさなスイスイは、さかなの仲間たちと話すうち
「水のないところ」「ニンゲン、みてみたい」と好奇心を刺激されます。

そしてある時、釣りにきた男の子トーマスに釣られます。


さて、水のなかの魚たちは、スイスイを助けに行こうと
ブクブクバーバーという魔法衛お使えるカエルの魔女に、
なんと足を生やしてもらうのです。

 

3匹そろってトーマスの元へ。
 
「~ここにいたら、スイスイは、
しんでしまうわ。」
 
という、彼らの言い分に納得して、トーマスはスイスイを水に返しました。
 
スイスイたちを眺めてるうち、泳ぎたくなったトーマスは、
魚たちの助言で泳げるようになります。
 
 

なにが自由でなにが不自由か

〜きれいな水のなかを、すいすいおよげるわれわれとくらべてら、二本の足で、かわいたところを歩かなくちゃならないニンゲンガエルなんて、どいつもこいつも、かわいそうなもんだ!
 
ガミガミおじさんのこんなセリフでお話しは終わります。
確かに…。
 
魚目線で見るとニンゲンはかなり不自由な生き物に見えますね。
 
 
 
魔法で足を生やした魚たち、その姿の不思議なこと。
魚の形は手足のない形が完成形なのだと、つくづく感じました。

登場する魚たちの名前がも楽しい。
 
スイスイを助けに行くのは、
カレイのテンテンおばさん、コイのピカピカおじさん、カワカマスのガミガミさん。
 
まだ世の中(水の中)を知らない、
けれど好奇心はあって「なんでも知りたい!」スイスイ。
 
やんちゃな子どもは、経験をつんだ大人たちに
見守られ助けられ経験を積んで大きくなっていく。
 
そんな当たり前の世界をちゃんと描いてくれている絵本です。
 

水の中の世界を覗き見る

そしてどこか懐かしさを感じるパステルカラーのくすんだ色彩。
特別な水辺ではない、大きな事件が起こるような街ではない
日常が描かれる色彩に感じられます。
 
どこか50年代の映画の一場面のような印象を
いつも受けます。
 
しずかな水辺の優しい緑がかった青系の色が
涼やかさを感じさせてくれる絵本です。
 
そこに足をはやした魚たちが写実的に描かれていて、
それでいて不自然ではない。
 
こんな魚いるのでは!?
なんて思わせてくれる、絵のうまさに驚きました。

リアルなのに愛らしいのは、目線でしょうか。
魚たちの会話が聞こえてきそうです。


このお話しを読むと、
いつも水の中の魚のたちがうらやましくなるのです。
 
さいごにトーマスが魚泳ぎを裸ん坊で泳ぐ姿が、
とても気持ちよさそうです。
 
 
 
 
お読みいただきありがとうございます。
絵本選びの参考になればうれしいです。

『ティッチ』にみる兄弟の当たり前

 この絵本に登場するのは、三人の兄弟のみ。

ティッチ、は末っ子の男の子の名前です。

 

画面はシンプル。

ほとんど背景もありません。

(見開き3ページ以外は、紙の色の白が背景!)

 

三人の関係性だけに注目したともいえるでしょう。

 

小学校入学したての1年生によく読んだ絵本です。

 

ティッチ

パット・ハッチンス さく・え

いしい ももこ やく

 

ページ: 32

サイズ: 25.8 x 21

出版年: 1975年

出版社: 福音館書店

 

おはなしは…

おはなしのはじまりです。

 

ティッチは、ちいさな
おとこの子でした。

ねえさんの メアリは、
ティッチより ちょっと おおきくて、

にいさんの ピートは、
ずっと おおきな子でした。

 

ちいさなティッチが、持っているものは
いつもメアリやピートのものにおよびません。

(あたりまえですよね)

自転車や楽器、大工道具、兄弟のなかで見劣りするものばかりです。

(末っ子ってそうゆうものです)


けれど、

 

最後にティッチの持っていた小さな種が、
大きく大きく育つのです。

 (やったー!)
 
というおはなしです。
 
 

子ども時代の兄弟の当たり前


文章は淡々と情景を語るだけです。
感情を表す言葉はありません。


絵をみると、ティッチはさほどいじけたりしている様子もありません。

メアリとピートもちょっと自慢気な感じはありますが、
意地の悪い感じではありません。

感情が唯一見えるのが、植えた種がぐんぐん大きくなったとき、
この時ばかりは、メアリとピートは驚きの表情です。
ティッチは少し自慢げにもみえます。

もちろん作者のパット・ハッチンスの画風もあるのでしょうが、
兄弟の序列はこうしたもの、と思えるのです。
 

 画面のシンプルさから見えるもの

 
背景は、凧揚げの時家が描かれていただけで、
それ以外は白、というか紙の色。こうした絵本も珍しい。

すっきりと、今何をテーマにしているのかが明確になっているように思います。

色の数も少なくどのページも受ける印象は似通っています。
 
 

おはなしのおわりは、
(ピートは大きなシャベル、メアリは大きな植木鉢を持っていました)
 

ところが、ティッチの もっていたのは、
とても ちいさな たねでした。

そして、そのたねは、
めをだして、

ぐんぐん、ぐんぐん、

おおきく なりました。

 
よかったね、ティッチ。
 
 

一人っ子の息子は… 


一人っ子の息子は、この絵本を見て、
 

「わーっコレ懐かしい」 といってはらりはらりとめくって、


「えー、覚えてるの、あんまり読まなかったけど...」


「覚えてるよ、そうそう、こうでしょ、そう、ふ~ん」 だって。



記憶では2~3回だと思うけど、
学校でも数回、で息子のいるクラスで読んだかは記憶にないし。

子どもの頃の記憶って不思議です。
こちらが覚えてるでしょう、ということは記憶になく、
こんなこと覚えてんの、ってことを記憶していたり。

でも、絵本はほとんど覚えているみたいです。


絵も内容もシンプルで力強い、

そんな絵本を子ども時代にたくさんふれてほしいです。

 

 

お読みいただきありがとうございます。

絵本選びの参考になればうれしいです。






『ことばあそびうた』で日本語の楽しさとおもしろさを知ろう

この絵本も子どもたちによく読みました。

小学校では3年生に一番読んだでしょうか。

 

学校で読むと子どもたちは、知らず知らず笑顔で聞いてくれていましたね。
日本語の楽しさを再確認しました。

 

15編の詩がひらがなで書かれています。
1973年が初版、長年読み継がれてきた絵本です。

 


『ことばあそびうた』

谷川俊太郎 詩
瀬川康男 絵

  

ページ: 36
サイズ: 21.8 x 14.4
発行年: 1973年
出版社: 福音館書店 
 
 

線は「ことば」、「ことば」は絵

絵本でいうところの「絵」は 瀬川康夫さん。

絵はグラフィカル。

 

絵であって絵でないような…

絵のような文字のような…

 

「ことばあそび」絵本の「絵」は「ことば」のような「絵」にみえます。

それは線で構成されているせいかもしれません。

 

文字通り、文字は「線」です。

ここで描かれる「絵」は「線」であり「ことば」にみえる。

そんな絵本ではないかしら

と久しぶりに読み返して思いました。


ほとんどが線で描かれて、角ばってデフォルメもきいて楽しい。
丸い独特のフォントのひらがなと対をなして全体が中和されています。

色は全体的に明度が高い黒、朱、黄、緑の基本4色。
軽やかで絵も文字も踊っているようですね。

ひらがなは丸い

一文字違うだけで意味がコロリと変わってしまう言葉の楽しさが満載です。
谷川俊太郎さんはどのように、この言葉を紡ぎだしているのでしょう。

最初のうたは


ののはな

はなののののはな
はなのななあに
なずななのはな
なもないのばな



な行が半分以上を占める柔らかいやさしい印象。



うそつき きつつき

うそつききつつき
きはつつかない
うそをつきつき
つきつつく

うそつききつつき
つつきにつつく
みかづきつくろと
つきつつく


月を突いている啄木鳥(きつつき)が目に浮かびます。

 


ほかにも



かっぱかっぱらった かっぱらっぱかっぱらった とってちってた


とか



いるかいるか いないかいるか いないいないいるか いつならいるか よるならいるか またきてみるか



とか



ぶったって けったって いててのてって いったって


とか



このこのこのこ どこのここのこ このこのこののこ たけのこきれぬ

 中ほどと終わりに見開きで絵だけが描かれています。

 

 

えがかれたひらがなはまるいなあおもいました。

くとうてんがないとよみにくことこのうえない。

かたかなはおとこもじひらがなはおんなもじといわれますがもじをながめているだけでそのいみがわかるようなきがします。

かんじからうまれたひらがなはにほんのもじなのだとあらためてじっかんしました。

 

音読するとクセになる


読むのも一苦労な愉快な詩の数々。


すらすら名調子で読むと,
これが、読んでる方も楽しくなるから不思議です。

 

何度も何度も音読していくと自分なりのリズムが生まれます。

同じ詩でも読む人によって随分印象は変わりますね。

 

他の人が読む『ことばあそびうた』は自分の読むそれとは違って新鮮でした。

・ことばとことばの間

・アクセント

・ちょっとした息継ぎ

・読む速度

・ことばの強弱


子どたちはことば遊びが大好きです。
読み終えると
 
「かっぱかっぱらたー」
 
と言い合って遊んでいました。
 
子どもたちがおもしろいものは、大人にもおもしろい!
ぜひ、子どもたちと声を出して読んでみましょう!
 
 
 
お読みいただきありがとうございます。
絵本選びの参考になればうれしいです。
 
 
 
 
 
 

 



『長ぐつをはいたねこ』少しの無理と知恵と工夫!

 
 グリム童話(初稿は『靴はき猫』にも収録されている、多くの人が知るお話です。
 
日本でもTVや映画で何度かアニメーションになっています。
 
誰もが知るお話だからこそ、絵本は”絵”を選びたい!
 
そこで選んだのは、ハンス・フィッシャーの絵本です。
 
『長ぐつをはいたねこ』
 

 
ハンス・フィッシャー ぶん・え
やがわ すみこ やく
 
ページ: 32
サイズ: 37.8 x 21.2
発行年: 1980年
出版社: 福音館書店
 
 

魅力的に描かれるネコ

 
「長ぐつをはいたねこ」は、絵本となって、
挿絵も翻訳も様々なタイプが出ています。
 
中でもこのハンス・フィッシャー版が一番のお気に入りです。
 
なんといっても、ねこが表情豊か!
動きも踊るよう、魅力的に描かれています。
やわらかい線がくるくると形取ってなんとも愛らしいのです。
 

パステルの線で描かれた余白のある線で、
描かれたものが立体的に見えます。

色も数を抑えてあり、黒と黄土色の2色の見開き、
あるいは朱と青緑の4色が使われています。

登場するゾウやライオン、ウサギや鳥の小さな生き物も、
動物を描くのが本当にうまいなぁと感心させられます。

 

工夫と知恵と少しの無理

さて、タイトルにあるネコは、
粉屋の3人息子に形見分けとなった三男坊がもらったのがオスネコです。

このネコがあわれなご主人のために、長ぐつを所望、
「長ぐつをはいたねこ」の誕生です。
 
あれやこれやの知力策略を弄して、王様の姫君とご主人様を結婚させるにいたるという筋書き。
 
このネコのバイタリティーのあることといったら、
すぐさま次々に行動に移していきます。
 
まず、長ぐつ。
本当はネコが長ぐつを履いたら歩きにくくて仕方ない…
でも練習して歩けるようにします。
これは差別化、でしょうか。
 
ウサギを取りにでかけて袋につめ、お城へ出かけます。
次はヤマウズラ、そしてサカナと毎日欠かさずに
 
「あるじのカラバ伯爵からの捧げものでございます」
 
とお届け物をするのです。
 
王様は当然、カラバ伯爵を好きになっていきます。
 
まずは知ってもらう、好きになってもらう。
 
 
そうしてある日、
化けるのが得意な魔法を使う大男をすっかりだまして
ネズミの姿に変身させ、あっという間に平らげてしまうのです。
 
そうして大男の屋敷や土地は「カラバ伯爵」のものとなり
おひめさまと結婚することになりました。
 
自分よりはるかに強そうな相手には、真っ向勝負を挑まない。
ある種の知恵比べですね。
 
 
 
〆の言葉が、

うちあけばなし、いまひとつ。--やれやれ、ようやく、長ぐつとおさらばすることができて、ネコはしんからほっとしましたとさ。
 
ネコも「長ぐつをはく」少しの無理をしていたんですね。
 

好きな作家の絵を見つける


翻訳は好きな矢川澄子さんです。
 
『ねずの木』の翻訳を読んで以来ファンです。
言葉のセンスが光ります。
 
「うちあけていいますとね」
「まあ、じきにわかりますよ」
「ほっとしましたとさ」
 
あらすじとは別に
読んでいるこちら側に語り掛けるような言葉が
本とおはなしとの距離を近くしているように思います。

作者のシャルル・ペローはフランスの詩人(とウィキペディアにあります)。
民間伝承を集めて教訓を与えたものとして子どもにむけて書かれた初の児童文学、
とも言われています。

ペローの物語には、「赤ずきん」「眠りの森の美女」「シンデレラ」など、
日本でも馴染み深い物語です。
「長ぐつをはいたねこ」もそのひとつです。
 
終ページの前の見開きページは黒バックで文字はナシ。
見開きも水色をバックに光る眼のネコの顔が幾百と描かれています。
とてもカッコイイ!
 
躍動感あるフィッシャーの絵とともに楽しみたい絵本です。

ハンス・フィッシャーの原画展が20年以上前に白根市でしたか…(うろ覚え)図書館のギャラリーで開催されたことがあり、見に行きました。
原画のなんという迫力! すごくよかったです。



お読みいただきありがとうございます。

絵本選びの参考になればうれしいです。

 

『ゆうかんなアイリーン』自然の中での身体感覚と自力

吹雪の中、大きな黄色箱を抱えて歩く女の子、アイリーン。 
彼女が「ゆうかんな」わけが絵本で描かれています。
 
雪の降るころ小学1年生から3年生によく読みました。
 
大人は子どもの頃に感じた雪の感触を思い出すかもしれません。
 
 
ゆうかんなアイリーン
 
ウイリアム・スタイグ 作
おがわ えつこ 訳
 
ページ: 32
サイズ: 26.4 x 21
出版社: セーラー出版
発行年: 1988年
 

雪の中へ!

アイリーンのお母さんは仕立て屋さんです。
出来上がったのはお屋敷の奥様に頼まれたピンク色のドレス。
お届けするはずだったお母さんですが、
 
「かぜをひいたらしいの。こんやのパーティにまにあうように
 おとどけしなくちゃ ならないのに」


そこで娘のアイリーンがお届けすることになるのです。
 
赤い帽子、赤いマフラー、コートにブーツ、手袋をはめて、
ドレスを入れた黄色の大きな箱を抱えて出かけます。
 
猛吹雪に大きな箱をあおられながらも、風を押して進みます。
 
 
 

自然にあわせて身体を動かす

 
かぜは ようふくばこに からみつき なぐりかかり、
うばいとろうとします。
「わたすもんか、おかあさんが つくった ドレス!」

からみつき、なぐりかかり~
 
このページをみていたら子どものころ、
小さく軽い体が風に翻弄された時の感触を思い出しました。
 
前からうしろから、右から左から、
見えない誰かの手で揺さぶられているかのような感触。
 
子どもの体は柔軟です。
誰に教わることなく自然の中で対応することができる!
ことを思い出しました。
 
そして自然にあわせて動いていると楽ちんで面白いのです!
 
雪の中ですから、
冷たい!
寒い!!
 
風が吹けば、
もっと寒い!
もっと冷たい!!
吹き飛ばされそうになる!!!
 
そんな状況ですから
苦しくて辛くてとても困っているのに、
不思議と笑っていたり…
 
いろいろな感情がない交ぜになって
不思議と楽しいとすら感じてしまうのです。
 
そういう感情が自然の中では自然に生まれるのですね。
 
 

ひとりだったら、ひとりで何とかする

 
さて、お話の続き。
必死に風に抵抗したアイリーンでしたが、
大風にあおられ箱からドレスを持っていかれます。
 
さあ、たいへん。
吹雪はますますひどくなり、次第に暗くなってきます。
黄色い箱だけもって雪に埋もれながら、進みます。
 
やっと明かりの灯ったお屋敷を下にみて、
箱をそり代わりにして、一気に下るアイリーンの爽快な表情。
 
 
そして下ってふと木の幹をみると、
なんと、ドレスが張り付いているではないですか。
 

「おかあさん!」

 

 
と思わず叫び喜ぶアイリーン。
 
無事にドレスを届けて一安心。
パーティにも参加して、翌朝お医者さんとともにお母さんのもとに帰ります。
 
奥様からの手紙には、
ードレス ほんとに きにいりました。アイリーンは すばらしい お子さんですよ。
でも、このことは お母さんが いちばん よく しっていたのです。

こうして、おはなしはおわります。
 
 
アイリーンはお母さんのかわりに無事役割を果たすことができました。
雪の中、ひとりで出かけ頼る人もいない中で、
自分の知恵で何とかする、ことができました。
 
もしかしたらドレスは雪にさらわれて
届けることができなかった、かもしれません。
 
それでもアイリーンはひとりで
「何とかした」
ことに変わりはないのです。
 

親の覚悟

 
時には、子どもをひとりで行動させる勇気を
親は持たなくてはならないのかもしれません。
 
それは遅かれ早かれやってくることです。
 
 
この絵本を読んで息子が4歳くらいの時
ひとりで雪の中、大きな傘を抱えて
私が出かけた先へ訪ねてきたのを思い出しました。
 
 
そこへは数回一緒に行ったことがあった場所でしたが、
まさか道順を覚えているとは思わず
お店にひょっこり現れた時には
目玉が飛び出すほど驚いたものです。
 
子どもの記憶は思った以上に鮮明です。
母親に会いたい、と思ってひとりで歩いてきます。
 
大人の足で10分弱ほどの道のりです。
4歳児にはどんな道のりだったのでしょう。
歩道はありましたが、半分は傾斜道でした。
 
いまだに辿り着けたことが不思議でなりません。
(ほんとうに無事でよかったです!)感謝。
 
 
 
雪の景色、そしてアイリーンの奮闘する姿が
イキイキと描かれた絵本。
 
吹雪の中をひるまず進むアイリーンは、タイトルどおり
「ゆうかんな アイリーン」なのでした。
 
雪の季節によく読みました。
 
お読みいただきありがとうございます。
絵本選びの参考になればうれしいです。
 
 
 
 

『チムとゆうかんなせんちょうさん』王道の冒険譚!憧れの先にある仕事

『チムとゆうかんなせんちょうさん』は、

少年チムを主人公にした海を舞台にした冒険の物語です。

 

作者のアーディゾーニは1900年の生まれ、

生誕100年を記念して、日本ではシリーズ11冊が刊行されました。

 

チムのシリーズは作者が当時5歳だった息子とそのまわりにいる子どもたちに作った作品だといいます。

 

身近にいる子どもたちを喜ばせたい、という思いから絵本作家になった人は多いですね。

 

 チムとゆうかんなせんちょうさん

 

 

 エドワード・アーディゾーニ さく

せたていじ やく

 

ページ: 48

サイズ: 26.2x19.2

出版社: 福音館書店

発行年: 1963年 新版 2001年

 

 冒険の旅へ

チムぼうやは、かいがんのいえに すんでいました。

チムは、ふなのりに なりたくてたまりませんでした。

 
まず、この出だしで冒険心に火がつきます。

船乗りになりたいというチムですが、
まだ小さいからと両親には反対されます。


けれど、沖に出るボートがあると聞いて乗せてもらい、
汽船に乗り込むことに成功するのです。

 

それから船での生活は、てんやわんやの連続です

 

船の仕事を手伝いながら厳しさと楽しさをその身に刻んでいきます。

 

嵐から船に居残ってしまったチムは、

船長と「海の藻屑」となる決心まで!

ですが、チムが大声で叫び、危機一髪、救出されるのです。

 

勇ましいチムの行動が両親を納得させ、

夢をかなえる(船乗りになる!)ことになるのです。

 

おはなしは古典的、王道の筋書きです。

 

子どもの心に憧れを

子どもたちにとって生活する場とその周辺が世界のすべてです。

チムのように海の近くに住み、いつも船をながめて暮らす少年にとって

船乗りになりたい!

それは当然のことのように思われます。

 

昔、船乗りだった人の話を聞いたり、

見える船の名前を知っていたり、

船乗りへの憧れをきちんと描いています。

 

憧れをもつこと。

 

チムと同様に、身近な仕事の景色から

家の仕事を当然のように継いでいたのは、

そう昔のことではないのです。

 

はじめての体験

子どもたちにとっては日々が新しい!

その中から憧れを見つけることでしょう。

 

まわりの大人たちができることは、

”はじめて”の体験の機会を与えること。

そして、見守り続けること。

 

はじめての体験、といっても特別なことではありません。

子どもたちは、ちゃんとみています。

なんといっても”子どもですから”大抵のことは”はじめて”なのです。

 

自分の子どもの頃を思い出してみましょう。

 

海と空の大きさ

はじめて雨に打たれた時の感触

森で聞いた鳥のさえずり

溶けたバターの香り

星のきらめきや漆黒の空

タンポポの綿毛の柔らかさ

転んだ時の痛さ

 

五感を研ぎ澄まして、

子どもたちはすべてを吸収し育っていくのですね。

 

アーディゾーニの絵

この絵本の挿絵は落ち着いた色彩で描かれています。

 

短い線がつながれた独特の筆致とイギリスらしい空気感を含んだ色彩で描かれ、

白黒のページと交互に配されています。( こちらは新版以前の表紙)

 

色合いもパステルで原色はほとんど使われていません。

 

5歳からイギリスに暮らす作者。

空がほとんどくもり空なのは仕方ないのかな。

 

そこに赤い服をきたチムはとても目立ちますね。

 

商品の詳細

 

絵本のなかに描かれる人々

 
絵本の絵の所々に本編にはない登場人物のセリフが、
吹き出しにはみ出ていてなんだかとてもユニークです。
 
「とってもいきたいよ」
「いたいよ いたいよ みみがちぎれるよ」


一見おとなしそうみえるチム、
決してあわてず落ちつきはらっている両親。


アーディゾーニの絵には不思議な空気感、落ち着きを感じます。

 

ドキドキワクワクの冒険だからこそ、

あえて地味ともいえるアーディゾーニの絵、なのだと思います。

 

もちろん好みもあります。

 

昔話やグリム童話など、挿絵によって話の印象が変わりませんか。

機会があったら図書館などでくらべてみましょう。

きっとこっちは好きだけど、これはちょっと…

そんな風に感じるかもしれませんね。

 

それもまた絵本の楽しみ方です。

 

それだけ絵本において、挿絵は重要です。

なんてったって「絵本」、絵と本(文)ですからね。

 

子どもも一個人

 

チムは子どもの自由さで考え動きますが、思慮深くもみえます。

両親は教養もあり優しそうですが、子どもに執着がないようにもみえます。

 

同じ作者の『時計づくりのジョニー』でも同様に感じました。

 

もちろんチムを信頼してのこと、

というのはほかのシリーズを通してわかっては来るのですが、

日本とは違う子どもへのまなざしを感じます。

子どもも一個の個人として尊重している、とでもいいましょうか。

親の庇護下にあれど個人として認めている、という気がします。

 

絵本から物語へ 

 
2001年に刊行された11冊は以下の通りです。
 
チムシリーズ全11巻
①チムとゆうかんなせんちょうさん
②チムとルーシーとかいぞく
③チム、ジンジャーをたすける
④チムとシャーロット
⑤チムききいっぱつ
⑥チムひとりぼっち
⑦チムのいぬタウザー
⑧チムひょうりゅうする
⑨チムとうだいをまもる
⑩チムさいごのこうかい
⑪チムのうひとつのものがたりコックのジンジャー
 

 海へのあくなき憧れ、仲間たちとの冒険譚は、

現代の子どもたちには想像しにくい世界かもしれません。

 

ですが、物語を読み進むうちに、きっとチムたちに共感することでしょう。

そしてチムたちと一緒になってワクワクするに違いありません。

 

絵本から物語へと読み進む子どもたちにも最適な絵本です。

 

お読みいただきありがとうございました。

絵本選びの参考になればうれしいです。

 

『プーのはちみつとり』絵本のプーさん、子ども時代にいつもそばにいる存在の意味

 誰もが知るキャラクター「プーさん」。

ディズニーランドでもおなじみですね。

 

キャラクターとしてのプーさんを知ってはいても、絵本のプーさんを知っている人は案外少ないのではないでしょうか。

 

絵本を知ってプーさんが大好きになりました。

 

 プーのはちみつとり

 

アラン・アレクサンダー・ミルン ぶん

E・H・シェパード え 

石井桃子 やく

 

ページ: 36

サイズ: 21.6x17.2

出版社: 岩波書店

発行年: 1999年

 物語を外からながめる

そうら、クマくんが、二階からおりてきますよ。

バタン・バタン、バタン・バタン、頭をはしご段にぶつけながら、クリストファー・ロビンのあとについてね。二階からおりてくるのに、クマくんは、こんなおりかたっきり知らないのです。

こんなふうにはじまる、クマのプーさんのおはなし。
 
最初の見開きの左ページに、クリストファー・ロビンがぬいぐるみのクマの手を引いて階段をおりてくるシーンが描かれています。


はじめて見たとき、なんだかビックリしたのを覚えています。

それはやはり リズム のように思います。 

 

翻訳のリズムもは独特で、はじめて音読したときはちょっと戸惑いました。

今読んでも日本のお話にはないお話だと感じます。

 

独特のリズムを楽しむ

このおはなし、構成がちょっと変わっています。


おとうさんが語りますが、クリストファー・ロビンはプーさんと二役なのかな。


まず自己紹介があって、どんなお話をするのかプーさんと相談しているのです。


お話のための前置きがあって、「はちみつとり」のお話がはじまるのですが、時々妙な突っ込みが入ったりするんです。

言葉の意味を聞き返すとか。

 

挿絵の存在感

大木の扉を開けて立つクリストファー・ロビンが、プーさんと向かい合っている場面は、このプーさんがロビンにとって、本当に大切な友だちであることが一目でわかる、そんな挿絵です。
 
絵本のプーさんは、とにかく愛らしくて、可笑しくてシェパードの挿絵なしにこのお話は考えられませんね。

 

よくできた絵本というのはすべからくそうなのでしょう。
 

子ども時代に「ともに居る」ことの意味

 アメリカのマンガ「ピーナッツ」、日本では「スヌーピー」ですね。

そこに登場するライナスはいつも毛布を傍らに置き話すことはありません。

「ライナスの毛布」と呼ばれています。

 

以下はウイキペディアからの引用です。

 

安心毛布(あんしんもうふ、 security blanket)とは、がものなどに執着しs手いる状態をさす。一般でいう「お気に入り」や「愛着」がこれにあたる。漫画「ピーナッツ」に登場するライナスがいつも肌身はなさず毛布を持っていることから「ライナスの毛布」とも呼ばれる。

 

 

 クリストファー・ロビンにとってプーさんはそんな存在だったのかな、とはじめてこの絵本を読んだとき感じました。

 

絵本のなかのクリストファー・ロビンとプーさんをみていると

・いつも傍らにいて話をきいてくれる

・空想の世界/自分の世界 にすぐ飛んでいける

・守られる存在であり守る存在である

・自分のできないようなことをやってくれる

・優しい気持ちになれる

 

そして挿絵にあるように

・ハチミツをとるために木登りするプーさん

・上った木から真っ逆さまに落ちるプーさん

・木の扉を開けると草原で待っているプーさん

・泥だらけになって黒い雲のふりをして風船にぶら下がるプーさん

 

これらは眺めているだけでワクワクします。

 

ほんとうの話になる

このお話をお父さんに聞かせてもらいながら

「わすれちゃう」と言いながらも

お話してもらう時のは「ほんとのお話」

とクリストファー・ロビンとおとうさんは知っているのです。

 

おはなしはお話(作り話・創作)ですが、

聞くことによって、おはなしは「本当のこと」になるんですね。

 

それがおはなしの醍醐味、なのではないでしょうか。 
 

 

お読みいただきありがとうございました。

絵本選びの参考になればうれしいです。

『影ぼっこ』得体のしれない不思議を楽しむ心を養う

詩的な絵本です。
 
一見、子どもたちは楽しめるの、
と思ってしまうような絵本です。
 
ですが、息子がまだ学校へ上がる前に読んで聞かせると、
案外気に入った様子。
 
子どもこそ、天然自然、詩人なのでした。
 
影ぼっこ


 
ブレーズ・サンドラール ぶん
マーシャ・ブラウン え
おのえたかこ やく
 
サイズ: 28.2x22
出版社: ぽるぷ出版
発行年: 1983年

影ぼっこ、というタイトルの意味するところ

影ぼっことはなんでしょう?

アフリカの村のまじない師や、火をかこんで話す語り手たちの思い出話から、詩人のブレーズ・サンドラールは、おどるようにゆれる影のイメージを呼びおこしてきました。
いろいろな影を生みだす火は、すぎさった生命との神聖なきずなーー灰をつくります。昔の進行や過去の亡霊が、未来につづくこの瞬間にすがたをみせます。不気味にかわる影の精ともいうべき影ぼっこは、光と火のあるところ、自分に生命を吹きこむ語り手のいる場所にあらわれます。--マーシャ・ブラウン

 

 

 
おはなしの始まる前にこんな説明が書かれています。(絵本では珍しい)

日本語のタイトル「影ぼっこ」は苦肉の策でしょうか。


英語版は「SHADOW」です。

 

ただ「影」「かげ」では確かに・・、
「ぼっこ」をつけることで影の精として、カタチを与えることになっています。
 

 

「影」を探す、見る、気づく

 

筋書き、というものはとくにあるわけでなく、光や火によって出てくる、さまざまな影ぼっこの様子とそのまわりのことが語られます。

 

本文の「影ぼっこ」は、どんなものなのかを見てみます。
 


影ぼっこに影はない。
影ぼっこのすみかは森のなか。
影ぼっこはしゃべらない。
影ぼっこはねむらない。
火がすっかり消えたとたん
壁ぼっこは 目がみえなくなっている。
影ぼっこには声がない。
影ぼっこは 地面にはりついている。
影ぼっこは 飢えない、ねだらない。
影ぼっこは いたずら好きの妖精。
昼間
影ぼっこは いきいきとうれしそう。
影ぼっこはひとにつきまとう。
影ぼっこは 魔法使い。
日ぐれになると
影ぼっこはひろがっていく。
夜になると
影ぼっこは 重く重くなる。
影ぼっこは ひとみ!


ミステリアスな文。
そして影絵のような絵は、
インドネシアのガムランの世界を思い起こさせます。
 


マーシャ・ブラウンのイマジネーション

 

実体のない「影」をテーマにしながら、
その文章に見事な絵をつけているマーシャ・ブラウン。

 

その絵によって文章はより深い意味を与えられて

子どもたちのイマジネーションを広げるものとなっています。


色遣いは原色でくっきり、
真昼のオレンジ、夜の蒼や藍、影の黒、濃い灰色、
メリハリのついた場面が、影ぼっこの存在を際立たせています。

 

真っ黒なシルエットがどのページも迫力あり、
影ぼっこの存在の大きさをあらわしているようです。

 

仮面の絵にはギョッとしました。

 

子どもの感じる世界

 

この絵本は小学校の子どもたちにも何度か読んだことがあります。
不思議そうにきいていました。


ハチが小学生のころ、このおはなしが割と好きでした。

 

子どもたちは不思議なものや、
なんだかわからないものが好きなのかもしれません。


それに子どもは、こうあるべき、という概念さえ待たなければ、
詩人なのです。

 

そして、あとがきでは、こう書かれています。

 

~サンドラールの詩の原題が「魔法使い」という散文詩ですが、~
神秘的なイメージに魅かれ、~人生の二面性を表しているかのよう、
~影の得体のしれぬ様々なすがた、その不思議さをかんじてくれるだろうと考えています。

 

 

不思議と暑い季節に読みたくなる絵本。

涼感をよぶ気がする絵本です。

 

お読みいただきありがとうございます。

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『ちいさいじどうしゃ』すべてをきちんと記述する

車の絵本。

 

子どもたちは、乗り物が大好きですね。

真四角な小ぶりの絵本は、まさに子どもサイズ。

 

就学前の子どもたちによく読みました。 

 

 

 ちいさいじどうしゃ

 

ロイス・レンスキー ぶん・え

わたなべしげお やく

 

ページ: 47ページ
出版社: 福音館書店
発行年: 2005/2/20
サイズ: 17.2 x 16.4 

 

シリーズもののよさとは

「スモールさん」が主人公のこのシリーズは、

この「じどうしゃ」をはじめ

 

しょうぼうじどうしゃ

きかんしゃ

ひこうき

ヨット

おとうさん

のうじょう

おまわりさん

カウボーイ

 

などが日本語で読むことができます。

 

最初は「じどうしゃ」「きかんしゃ」「しょうぼうじどうしゃ」

だったと思います。

 

やはり乗り物が人気なのでしょう。

 

続いて、「ヨット」「ひこうき」「のうじょう」「おまわりさん」「カウボーイ」「おとうさん」

 

シリーズのよいところは、

おなじみの見慣れたスモールさんが、その役をやることによって、

より親しみやすく感情移入しやすくなりますね。

 

一切省かない「じどうしゃ」のすべて

このおはなしの多くは淡々とその乗り物や職業について解説しています。

まるでマニュアルのごとく。

 

「じどうしゃ」ならスモールさんご自慢赤いの自動車について

 

保有 ~ まず車庫へ

点検整備 ~ 油をさし、タイヤに空気を入れる 

走行 ~ 農道・小径・町の通り、いろんな道を走る

トラブル ~ タイヤがパンク、修理

メンテナンス ~ ガソリンスタンドで給油、戻ってピカピカにして車庫入れ

用途 ~ お店で買い物

 

などあらゆる自動車にまつわることが網羅されています。

 

こんなことまで書くの、というくらい当たり前のことをきちんと一切省かずに書き記しています。

 

大人にとってのあたりお前も、子どもたちにとっては初めて知ることがいかに多いことか。

 

じどうしゃって、こうしてきちんと使うようになっているんだな、と知ることができるのです。

 

同じようにシリーズは構成されて作られています。

 

じつはオシャレな絵本

作者はアメリカ・オハイオ州生まれの女性です。

ずっとなぜか男性と思っていました。

 
 
ゆっくり丁寧な語り口でひとつひとつの情景が描かれていて、
スモールさんの時間はゆっくりと流れているように感じられます。
 
急ぐことなく、順序だてて物事を行う大切さ、みたいなものを絵本を読んで感じました。
 
 
自動車が走るそばには、馬車や電車も描かれており、
信号機もあるけれど、おまわりさんの手信号もあったりと、
新旧が混在しています。
 
こんなふうに自動車が走っていた時代もあったのだと、思うのです。
 
 
1日の終わりに、ピカピカに磨かれ車庫に収まった自動車を最後に、
なんだかこちらまでピカピカの気分になれる、そんな絵本です。
 

モノクロとカラー

 
ちなみに最初に買った絵本は2色でした。
その後日本語でもカラー版がでました。
 
当時はカラーで絵本をみたくて洋書を買い求めました。
 
あまりの印象の違いに驚いたものです。
 
 
色鮮やかで2色の時は赤い自動車が目立っており、
スモールさんのマルサや線の丸さからカワイイ絵本の印象だったのですが、
カラーだとなんてオシャレでしょう!
 
華やかな色合いなのにシックで落ち着いた雰囲気で、落ち着いています。
 
スモールさんのスーツも濃紺だったのですね。
 
見返しもとてすてきです。
 
 

見返しもカワイイ
 
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『木はいいなあ』木のまわりの気持ちよさを知ろう

新緑に季節を迎えると開きたくなる絵本です。

タイトルのとおり

 

「木はいいなあ」

 

 とまわりを見て、絵本を読んで、心から思えます。

 

 

木はいいなあ

 

ユードリイ さく

シーモント え

さいおんじ さちこ やく

 

ページ: 32ページ
サイズ: 28 x 16.4 
出版社: 偕成社 
発行年: 1976年

 

草木の色を観察する

木々の新緑がきらめく5月から6月上旬(このあたり新潟・越後妻有では)は日に日に山の色が変わっていく時期です。

 

枯草色や少しくたびれ緑色が、日差しの強さとともに鮮やかさを増していくのです。

そんな景色を眺めていると、本当にたくさんの緑色があると気がつきます。

 

そしてその色は一瞬、

数日後には変化して、また別の色となっていきます。

 
幸いこの辺りには数分車を走らせると、山々の緑を浴びるほど目にすることができます。
 
ですが、身近な草木や花々を観察しても同じように色色の変化を楽しむことはできますね。
 

 木のよさを味わい尽くす

 この絵本は、タイトル通り
木がどんなに「いいのか」を、作者のユードリーが自らの体験を文章にしたものです。
 
木はたくさんあっていい、
木は1本でもいい、
木の枝に座って、考えられる、
木の葉を集めて焚火ができる、
木にはブランコがつけられる、
木は木陰を作ってくれる、
木が家のそばにあると涼しいし、家を守ってくれる、
木を植えると少しづつ大きくなる、

 

「ほんと、そうだよね~」
 
と相槌を打ちたくなるのです。
 
 
 
 

温かみのある絵

 画家シーモントの絵は、明快な色使いと躍動感のある線で、風景や木々、そしてたくさんの子どもたちを描いています。
 
カラーとモノクロぺージが交互に配置された絵本の形をとっています。
 
山々や木々は様々な緑色で溢れています。
 
 
森でひとり腕を枕に横になっている少年や
10人もの子供たちが大きな木にぼってなんと楽しそうなこと。
 
木陰で思い思いにくつろぐ人々は、大人も子供も、みなどこか落ち着いてみえます。
もちろん動物たちも。
 
 

理想の家とは

木は家も守ってくれる。

 

そんな一文を発見した時に、「アルプスの少女ハイジ」を思い出しました。

おじいさんの家の後ろには3本の大きな木がたっていました。

 

嵐から家を守ってくれる

 

そんな象徴的な景色に思えたのです。

 

以来、いつか家のそばに大きな木のある家に住みたい。

そんな憧れを持っています。

 

さていつになることでしょう。

 

 
 
 
お読みいただきありがとうございました。
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『しらゆきひめと七人の小人たち』理不尽と向き合わない

しらゆきひめ (白雪姫)

といえば誰もが知っているおはなし、グリムの童話です。
ワンダ・ガウグの挿絵、内田莉莎子の訳のこの絵本が一番気に入ってます。

 

  • しらゆきひめと七人の小人たち 
     
    ワンダ・ガウグ 再話・絵
    うちだりさこ 訳
     
    ページ:  44ページ
    サイズ:  21.2x 15 x1cm
    出版社:  福音館書店
    発行年: 1991/5/1

存在感のない「しらゆきひめ」と美しい存在感のある「まま母」

この絵本をはじめて読んで驚いたのは、これまでに知る『しらゆきひめ』の絵本の中で、もっとも美しく描かれている”まま母”である、ということです。

 

ややもするとサブキャラ、悪役扱いのまま母ですが、ガウグの描くまま母のなんと美しく魅力的なことか!

主人公である”しらゆきひめ”は、カワイイ子どもらしい女の子であり、妖艶で美形、強烈な個性を放つ”まま母”に対して存在感が希薄です。

 

それは絵でもおはなしにおいても。
また、しらゆきひめをめざめさせる王子に至っては、なんと1カットだけ!
 
このおはなしは、まま母の情念の物語だったのでは、と思う所以です。
 
 

理不尽とは対峙しない、逃げる

 
おきさきの欲望は単純です。
一生の願いは、国一番の美女になること。
 
そのため成長したしらゆきひめが自分の美しさを上回ったとき、排除しなければ、と思うようになったのは当然といえば当然なのかもしれません。
 
おきさきの言いつけで狩人はしらゆきひめを森に連れていき、殺すように言われます。
 
あどけないしらゆきひめを前に、二度と城には戻らないというひめの懇願でひめを殺さず、殺した証拠を持ち帰るように言われた狩人は、猪の心臓を持って証拠としたのです。 
 
そしておきさきは、その証拠に証拠である心臓を「焼いてむしゃむしゃ食べた」のです。
 
 
しらゆきひめは、森の奥に逃げ小人の家に転がり込み、生きる場を見出しました。
 
疑うことを知らない無垢なしらゆきひめは、無垢な小人たちによって守られます。  
 
 
一方どこまでも自分の欲求に正直なまま母。
 
理不尽なまでの環境に自分の身が置かれた時に、どうすればいいのか。
 
しらゆきひめは、逃げました。
 
逃げることは決して悪いことではありません。常軌を逸したおきさきの念から逃げることは正しいことだったといえるでしょう。
 
結果、おきさきに毒を盛られて眠りにつくしらゆきひめですが、自ら小人の元に逃げたことによって、救いの手となる王子の目にとまることになるのは、ひめの無垢な心と無理に理不尽と対峙しなかったからなのでは、と深読みしました。
 
 
物語の構成はどちらかにスポットを当てることによって、よりその内容を浮き上がらせることができますね。
 
しらゆきひめの感情はほとんど描かれることなく、おきさきの感情はあらわです。
おはなしを再読して、ここまでの執念を持てるパワーに圧倒されました。
 

目を引く表紙、朱と緑

 
この本は絵本というより、おはなしが主で絵は挿絵、といった様相です。
 
表紙には、朱色と緑のコントラストが目を引きます。小さな愛らしいひめが小人の家の窓から微笑んでいます。
 
背景や道具がガウグの筆にかかると、みな踊っているようです。
 

魔法の鏡の部屋、小人の家の7つ並んだベッド、まま母が毒を調合する秘密の部屋などが、細密に描かれています。

 

・小人が山でどんな仕事をしている、とか

・まま母の用意周到な部屋の様子、とか

 

よく見ると自分なりの発見を、また物語の中に発見できるかもしてませんね。

  

ガウグの絵はとにかくキュート。

ガウグの細やかな短かく書き込まれた線とうねるような曲線、陰影があり立体的です。
 
本文はモノクロの挿絵だけなのに、表紙のインパクトのためか全体にその色を想像させ、愛らしい世界観をつくることに成功しています。
 
きちんとした昔話は、日本も世界の中々に残酷なおはなしが多いものです。淡々と残酷なシーンが書かれるので絵はそうでない方が望ましいと感じています。
 
 
例えば、
・心臓を塩ふってむしゃむしゃ食べた
・真っ赤な鉄の靴をはかされて、焼け死んだ  
 
ちょっとリアルなビジュアルは勘弁してほしい、というところです。
 
 
 
絵と文が違うと同じ昔話でも、印象がかなり変わります。

自分なりのお気に入りがみつかると昔話がぐっと身近になります。

 

 絵本と児童書の良さを兼ね備えた「昔話」


内田さんの文は翻訳文のように感じません。
自然にするする読める日本語のおはなしになっています。
 
「しらゆきひめ」というと毒りんごと思いがちですが、りんごの前にも、細いひも、金色のくしで白雪姫の暗殺に失敗し、ますます、まま母の執念が増していきます。
 
まま母は、王子に助けられた白雪姫の結婚式に呼ばれて、鉄の熱い靴をはかされて死んでしまう、という最後。


あらためて昔話は、こうした残酷なところがありますが、物語だとわかって、それをきちんと読むことが必要なのだと思います。

 
ご訪問ありがとうございます。
絵本選びの参考になればうれしいです。
 
 
 

 

『おおかみと七ひきのこやぎ』残酷さは絵本で学ぶ

だれもが知っているグリム童話『おおかみと七ひきのこやぎ』です。

絵本でみるなら、

 

絵・フェリクス・ホフマン

訳・せたていじ 

 

のこちらがおすすめです。

 
 
 おおかみと七ひきのこやぎ 
 
フェリクス・ホフマン 絵
せたていじ 訳
 
ページ:  32ページ
サイズ:  29.2 x 21.4 x1cm
出版社:  福音館書店
発行年: 1967/4/1


 落ち着いた色彩は気持ちも落ち着く

書店の絵本売り場に足を踏み入れると、カラフルな表紙がそこかしこに飾られています。

 

赤、黄、青、緑、橙、ピンク…

もちろんそれらの色は絵や物語に力を与えているのは、いうまでもないでしょう。

 

そんな中で、この絵本はかなり”地味な”色彩をまとって描かれているといえましょう。

 

全体的に色彩はおさえめで原色は使われていません。

 

白は白乳色~ヤギたちの色

茶とベージュのグラデーション~オオカミの色、そして小物や陰影

淡くくすんだ黄色~鍵や取っ手、ちょっとしたアクセント

ややくすんだ緑色~一番印象的な色、ヤギたちが食べる草の色、そして扉(同じ緑色ではありませんよ)

 

扉のややくすんだ緑色はこのお話の肝です。

子ヤギとオオカミのやりとりが、この緑色の扉を介しておこなわれるのですから。(最後にこの扉を突破されますね)

 

 また線もよくみると細かく描きこまれています。

森の木々や葉っぱを描いた線、建物も直線的な線ではなく歪んだ揺らいだ線で描かれています。

ヤギたちも輪郭を一定の線ではなく毛並みのように境界がなされています。

これによって遠近感が感じられます。

 

 絵本の中の面白さを見つける楽しみ

絵本には自分が率先して見つける面白さがあります。

絵本を読んでもらうことで耳でお話が分かるので、子どもたちは描かれた絵に集中できるのです。

 

この絵本のおもしろさをいくつか。

 

おおかみよりも怖くみえるヤギのおかあさん

 はじめてこのお話を読んだとき、

「おかあさんヤギ、怖い…」

と思ったものです。

 

子ヤギたちにくらべてとても大きく描かれ、エプロン姿(デフォルメ)です。顔も黒い!

子ヤギたちは”ヤギ”なのにおかあさんヤギはエプロンのためかヤギに思えませんでした。(人間が変身したヤギ?とか…)

 

さいごまで読んで「大きさと黒さ」は強さの象徴のようにも思えました。

 

ヤギがとてもヤギらしい 

ヤギの目はちゃんと横になっています。

 

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例えば、人気マンガ『よつばと!』7巻の表紙に描かれる山羊の目もちゃんと横になっています。(ヤギたちはどんな世界をみているのでしょうね)

 

 

基本的にきちんと動物の絵を描く作家が好ましいと思っています。

もちろん絵本ならではのデフォルメはあってよいのですが、筋肉の付き方や脚の運び、目の位置や形にウソはあって欲しくないのです。

 

そこにリアリティが残るからです。

物語の難しさはフィクションだからこそ、その構築された世界観をいかに矛盾なく描けるか、ではないでしょうか。

 

心地よい余白

大きな白い余白が、各所にうまく配置されて、よい集中をつくっています。

 

書き込まれた背景もあるのですが、オオカミが真剣に子ヤギたちを騙そうとする背景やおかあさんヤギがオオカミのお腹をさくシーンなどは、白背景(紙の色)です。

 

お話に自然と集中することができます。

 

大道具小道具からわかること

 背景や大道具小道具も詳細に描かれており、ヤギたちが日ごろどのような生活をしているかが伺われます。

 

ヤギたちの住む家には、なんといっても大きな振り子の時計があります。この絵本では白く塗られた時計です。オシャレ!

丸テーブル(そこにも子ヤギが隠れましたっけ)には白いテーブルクロスがかけられて種類の違う形の似た椅子が2脚、素材は籐でできているみたい。

 

茶色の重そうなドアがあるから別の部屋がある。

 

大きな戸棚があって絵が飾られている。写真かも。緑色の置物も。

 

大きな暖炉は緑色(の煉瓦)、上の方には花模様のカーテン?

 

この部屋のそこかしこに隠れた子ヤギたちでしたが、時計に隠れた子ヤギ以外はオオカミに食べられてしまいますね。

 

残酷さは絵本で学ぶ

残った子ヤギを助け出し、食べられた子ヤギを救うべくすぐ行動したおかあさんヤギです。

 

助け出すだけでなくお腹に石を子ヤギがわりに入れたとっさの知恵には驚きます。

助け出すだけでは、また襲ってくるかもしれませんものね。

 

おかあさんヤギの策略でオオカミは井戸に落ちてしまいます。

 

「おおかみ しんだ!」(大きな文字と太字)

 

と連呼して、よろこびのあまり井戸のまわりをお踊り狂うヤギの親子たち。

 

実際、自分たちの生命を脅かす存在を排除したのですから、喜ぶのも当然なのです。

 
その飄々とした喜びように健全な残酷さを、昔話に感じます。
 
物語だからこそえがいていい残酷さ、というものがあると思います。
 
世の中には残酷なことが多々ありますが、絵本でその残酷さを知ることで最初に知る残酷さを客観的に見ることができるのではないでしょうか。
 
子どもたちは、自己にその残酷さを投影することなく、ひとつの事実として残酷なこともあるのだ、と認識できるのです。
 
 大人びた落ち着いた色彩と繊細な線で描かれた、スイスの絵本作家ホフマンの絵でこそ、その残酷さに相応しい落ち着きを与えてくれているように思うのです。
 

昔話は誰もが知っているからこそ

さて余談ですが、漫画家萩尾望都さんの代表作「ポーの一族」の最終話「エディス」でもこのお話から、アランは時計にエディスを隠していました。
 
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大切なものをかくす場所の導(しるべ)として、この『おおかみと七ひきのこやぎ』を引用していました。
 
誰もが知る「グリム童話」だからこそ、そして物語(おはなし)・昔話の力を感じました。
 
 
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『グリム童話ミリー ー天使にであった女の子のお話ー』永遠の生としての死を描いた美しい絵本

『かいじゅうたちのいるところ』
『まよなかのだいどころ』
『まどのそとのそのまたむこう』
 
子どもたちがいずれも大好きな絵本たち。
その作者モーリス・センダックが挿絵をつけたグリム童話です。
 
 
グリム童話ミリー ー天使にであった女の子のお話ー
 

 ヴィルヘルム・グリム 作
 モーリス・センダック 絵
  • ページ: 38ページ
  • サイズ: 24.8 x 23 x 1.2 cm
  • 出版社: ほるぷ出版 (1988/12/25)
  • 発行年: 1988/12/25
 

以下はカバーの折り返しに書かれた本の紹介。

 

むかし、のどかな村のはずれに、

小さな女の子と母親がひっそりと暮らしていました。

ある日、村におそろしいいくさがやってきたため、

母親は森の奥深く、女の子を逃すことにしたのです。

「三日たったら、もどっておいで…」

女の子は森の中で不思議なことにであいます。

1816年・ヴィルヘルム・グリムが、

ミリーという少女にあてた手紙のあとに、

このお話が書かれていました。

やさしく人の心について語られた手紙とお話は、

どんなにミリーをなぐさめたことでしょう。

まさに150年ぶりに発見されたグリム童話に、

すぐれた絵本作家、モーリス・センダックが

5年がかりで絵をつけたのが、この本です。

 

タイトルが主人公の名前ではない 

 

タイトルのミリーは、

お話に登場する女の子ではありません。

ミリーはグリムがお話を送った相手の名前です。

 

ページをめくるとまず、

グリムがミリーにあてた手紙があります。

この文章がすごくいいのです。

ミリーへのいたわりと慈愛に満ちた語り口で。

ミリーは母親を亡くした、とあとがきにあります。

 

 

これまでに何度か子どもたちに、読んできましたが、

この手紙部分も読めばよかったと思いました。

ミリーのために書いたお話。

「天使にであった女の子のお話」

 

人の心はなにものにも隔てられることなく届く…

お話をききたいミリーの心にこたえて、物語は語られます。

 

とにかく美しいセンダックの絵

 

センダックの挿絵は、形ひとつのひとつが際立って線が引かれています。庭の葉1枚つづ、森の中の木々の根、石家の中の調度にいたるまで、微細に描かれ、もちろん人物も髪の1本1本や洋服の皺にまでも。 
 
森の中が多く描かれますが、花や草木は有機的で生きもののようです。 何度この絵本をめくってもその絵に圧倒されます。 
無表情にみえる女の子は意志の強さを感じさせます。表情は常に落ち着いたもので、大人びて見えます。

色彩は落ち着いた色調で、いわゆる子どもの絵本らしからぬ佇まい。 

落ち着いたトーンでぼかしがきいて立体的。

センダックの天使の羽は薔薇色です。


永遠の生としての死

 

登場するのは、

女の子、

女の子のおかあさん、

聖ヨセフ、

(天使)3人だけ。

 

戦争が迫ってきて母親は苦渋を避けるため女の子を森の奥地へと逃がします。

ようやく辿り着いた小屋にいたのが聖ヨセフです。

穏やかな繰り返しの3日間がゆっくりと過ぎていきます。

そこは女の子にとっても安らげる、そのままそこにいたくなる場所でした。

ですが、ヨセフに促されて家に帰る女の子。

 

女の子が森で過ごした三日間は、じつは三十年だったのです。

 

来た道を戻っていきます。

帰り着くと見慣れない景色‥ですがわが家はすぐにわかりました。

そして、そこにいたのは年老いたおばあさん。

 

女の子は母親に再会、狂喜したのは母親です。

あきらめきれず女の子を待ち続けていました。

 

その夜、女の子と母親は心楽しくやすらかに眠りにつくのです。

 

 

 

このおわりは、訳者あとがきで神宮輝夫さんが書いたように、

 

母と子の愛と無垢な善の対比してえがき、永遠の生としての死を語っている、

 

のでしょう。 

 
挿絵がそれを語っているようです。
センダックはヴィルヘルムに成りきったと断言しています。
 
 
少し切ない余韻をのこして、美しいお話は幕を閉じました。
 
 

中学1年生に読みました。そして感想

久しぶりに中学1年生のクラスに、この絵本を読みました。
 
雪の降りしきる12月中旬。
 
なぜか冬に読みたくなる絵本です。
 
 
「永遠の生としての死」とはなんでしょう。
「死とは永遠の生」…ではないでしょう。
 
永遠の生、というと手塚治虫さんのマンガ『火の鳥』を思い出しました。
その血を飲むと永遠の生が得られるという火の鳥は、生命の象徴であり命の根源。
 
 
 
最期におかあさんと死んでしまった女の子。
このふたりが不幸だったとはいえないでしょう。
ヨセフの元へ帰ることができたのですから。
 
久しぶりに読み込んだ『ミリー』は自らの死生観を問うことになりました。
 
 
 
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