『ひよこのかずはかぞえるな』ユーモアあふれる絵本!もしこうだったら
威風堂々のにわとりたちからはじまるおはなし
チャーミングなおばさんの空想していることは
こっこっこ、たまごを 1つ うみました
おお よしよし。なんて かせぎのいい めんどりちゃんかね
まちへ もってって、 うってこよう
このたまごが、 いったい いくらになろうかね? たまごのかずを かぞえては、おかねの かんじょう。 みぎも ひだりも ふりむかず、 いっしょうけんめい かねかんじょう かねかんじょう。
そうだとも。それが なによりさ。
たまごにひよこにがちょうにひつじ、はねにけにぶたにめうし、 ハムにベーコン、ミルクにクリーム! どんなもんだい!
妄想炸裂!! さて顛末は?
ひんがよくて おすましで、どんな あいてにも、 はなを そびやかしてくれるわさ。 そうとも こんなふうに はなをーーー
ぴしゃん! たまごが じめんに おちました。
けいきが よすぎて、のぼせちまったよ。
空想することは、現実をわかっているということ
『アンガスとあひる』擬音が楽しい絵本!ヒトといない時の動物たちの姿を覗き見る
陽ざしを感じる色使いと動物たちの動きの多様さ
興味津々のアンガスの動きに注目する
あるうちに、アンガスという こいぬが すんでいました。 アンガスは、スコッチテリアで、 からだは とても ちいさいのに、 あたまと あしは おおきな いぬでした。
ガー、ガー、ゲーック、ガー!
ゲーック、ゲーック、ゲーック、ガー!
アンガスとあひるの弾ける擬音をたのしむ
ガー、ガー、ゲーック、ガー!
ウーウーウーウーウーワン!
ゲーック!ゲーック!ゲーック!ゲーック!ゲーッ!
シーシーシーシーシーシーシュ!!!
そして、とけいの きざむ、 いち、 に、 さんぷんかん、 なにごとも しりたいと おもいませんでした。
躍動感ある擬音を楽しむ
訪ねたくなる調度品のある家や水飲み場がある庭
小学生に暮らしと経済を学べる絵本!手作りと1年を実感できる『にぐるまひいて』
使うものを手作りして暮らしていた時代
この いちねんかんに みんなが つくり そだてたものをなにもかも にぐるまに つみこんだ
繰り返される暮らし営みは今も同じ
季節の仕事をたんたんと
穏やかに見守る、きちんと話す『くんちゃんのだいりょこう』にある優しい眼差し
くまの親子の会話に注目!きちんと話すことの大切さ
「ふゆごもりのきせつに なったね」
〇〇したいという子どもに、親はどうする?
「ぼくも みなみのくにへ いっていい?」
「くまは ふゆは ねむるのです」
「やらせてみなさい」
「だが、くんちゃん、かえりみちをよくおぼえておくんだよ。 あのおかのうえの 大きなまつの木をめじるしにしてね」
丘の松の木で、行ったり来たりする
「りょこうにでるまえに うちにかって すこしやすんでこよう」
「かえってきたようだね」 「かえってきました」
子どもは冒険だいすき、でも臆病でもある
うさこちゃん=ミッフィーの誕生『ちいさなうさこちゃん』
子どもがはじめてであう、最良の絵本
読んで心地よいリズム、眺めて笑みがこぼれる
おおきな にわの まんなかに かわいい いえが ありました。 ふわふわさんに ふわおくさん 2ひきの うさぎが すんでます。
- あたまは こっくり こっくりこ
- じきにおめめも ふさがりました。
- しずかに さよならいたします。
同じ表情なのに感情がわかる不思議のワケは能にあり
『ピーターラビットのおはなし』自然のありのままを学ぶ小さな絵本
ポターが描くピーターの世界を一緒に探検しましょう
おはなしに登場するのは、4ひきのうさぎたち
「さあ おまえたち、野はらか 森のみちで あそんでおいで。でも、おひゃくしょうのマグレガーさんとこのはたけにだけはいっちゃいけませんよ。おまえたちの おとうさんは、あそこで じこにあって、マグレガーさんのおくさんに肉のパイにされてしまったんです」
たがいにびっくりするマグレガーさんとピーター
いたずらっ子・ピーターの行動の理由とは
作者の魅力を伝える映画
『まよなかのだいどころ』◆架空の世界の楽しみ方
『まよなかのだいどころ』は
『かいじゅうたちのいるところ』
『まどのそとのそのまたむこう』とともに
センダックの3部作といわれる絵本です。
『かいじゅうたちのいるところ』は絵本の王道的な作りであり、
極限までセリフをそぎ落とし描かれています。
一方『まよなかのだいどころ』は、
セリフもリズミカルでミュージカルをみるようです。
3歳くらいから小学2年生くらいまで、よく読みました。
読み聞かせでは、リズムで楽しみ、
膝の上では、ゆっくり絵の細部を味わえます。
まよなかのだいどころ
モーリス・センダック 作
ページ: 40ページ
ザイズ: 28.2x21.4cm
出版社: 福音館書店
出版年: 1982年
『まよなかのだいどころ』で起こっていること
ふとんのようにみえるパン(ケーキ)の飛行機に乗り、 ミルクのポットを頭にかぶり、得意顔でご機嫌なミッキー。
星空をバックに賑やかな街並みとパンつくりの材料が並ぶ。 看板の同じ書体がひとつもない文字が特徴的です。
タイトルの『まよなかのだいどころ』の文字がおどります。
ベッドに寝ているミッキーは、
ドーン ドサン ズン パン バン
騒がしい音に、 うるさいぞ しずかにしろ!
ベッドからくるりと落ちながら パジャマは脱げて裸ん坊に
おりたところは あかるい まよなかのだいどころ
同じ顔したコック帽をかぶった男の人が3人。
見事な体躯で、みな鼻の下にちょび髭をたくわえています。
コックさんたちは、ミッキーをミルクと間違えて、 ミッキーを粉といっしょにかき混ぜて…
真夜中の台所の背景は、表紙と同じです。
裸のミッキーはオーブンで焼かれる途中に逃げ出して、
パンの衣装に身をつつみ、 今度は水からパンをこねだします。
こねて、たたいて、かためて、のばす
できたパンの飛行機でだいどころの天の川へ、 ミルクをとりに行きます。
そして、ミルクの巨大ビンに飛び込み、 パンはとけて、裸ん坊となって、 コケコッコーと叫び、
転がり落ちて、自分のベッドへ。
ベッドから落ちてはじまり、落ちておわるおはなしです。
絵本だからいい『まよなかのだいどころ』のよさ
さて、かなり詳細に絵本を文章にしてみましたが、 この文を読むと、支離滅裂…ですよね。
ですが、絵といっしょにみると実にたのしい!!
・ミッキーの表情やしぐさの愛らしさ
・背景が夜空、ビルが並ぶふしぎな台所
・三つ子のコックさんのちょっと不気味だけど、ユーモラスなミッキーとのやりとり
この絵本は、
コミックのようなコマわりで描かれている場面も多く、 ストーリーが進みます。
吹き出しのようにセリフがあります。 マンガの手法ですね。
おはなしの流れがスムーズになって、 場面転換もたくさんあるわけです。
文章だけではなんのことやら、ですが、 絵本ではとびきり面白くなるのです。
絵本でおこる架空世界への記号は、絶対にありえないこと
まよなかのだいどころでは、 ありえないことがたくさん起こります。
・同じ顔のコックさんが3にん
・裸で飛び回るミッキー
・ミルクと間違えられて、こねられる
・オーブンで焼かれ、飛び出す
・パンの飛行機で飛ぶ
・だいどころのあまのがわへミルクをとりに行く
・牛乳瓶に飛び込む
・たくさんの同じ顔…
それは架空世界の記号だと思います。
現実で双子以上の、 同じ顔の人を見るのはまれですからね。
いやいや、オーブンで焼かれるなんて… と思いますか?
中途半端な表現よりは、
絶対ありえない、
これが肝心です。
極端な表現だからこそ、ワクワク・ドキドキするんですね。
知らないうちに進んでいる時間の行方
こねて たたいて かためて のばす
ここはお気に入りのセリフで、 パン作りの楽しさが伝わってくる場面です。
いつも朝起きるとほかほかのパンがあって、 そのパン(ケーキ)はこうして真夜中に作られているってこと。
ミッキー どうも ありがとう これで すっかり わかったよ ばくらが まいあさ かかさずに ケーキを たべられるわけが
さいごのページにかかれている文です。
真夜中というのは子どもにとって未知なる世界。
知らない間に進んでいる、
なにかが起こっている、
そんな世界の不思議を垣間見たいと思うのです。
すべての子どもたちにおすすめです。
眠っている間に、
こんな夢みてるかもしれないよ
って、びっくりさせたいのです。
*絵本では【ケーキ】とあるのですが、
表現が混合してますが、絵本の楽しさは変わりません。
ご訪問ありがとうございます。
絵本の解釈は個人的なものです。
絵本選びのきっかけになればうれしいです。
こころが落ち着くしかけが随所に◆『おやすみなさいおつきさま』は眠るまえに読む絵本
まずは、みどりの部屋に注目をじっくりながめて鑑賞する
しずかに進む時の流れを感じてみる
おやすみ そこここできこえるおとたちも
おやすみを告げていくモノたちのストーリーを想像する
「くし と ぶらし おかゆが ひとわん」
おわりに。雅子さまもオバマ一家も愛読書
ネコの数を数えてみたい『100まんびきのねこ』自己アピールの方法とは
はじまりは、昔話のように
むかし、あるところに、とてもとしとった おじいさんと、 としとった おばあさんが すんでいました。
大きな数が示すのは、数の表現のおもしろさ
そこにも ねこ、あそこにも ねこ、 どこにも、かしこにも、ねこと こねこ、 ひゃっぴきの ねこ、 せんびきの ねこ、 ひゃくまんびき、1おく 1ちょうひきの ねこ。
細かな絵の隅々までながめつくす
選ぶ基準とはなんでしょう?
「にゃお、にゃお、のどが かわいたよ」と ひゃっぴきのねこ、 せんびきのねこ、 ひゃくまんびき、1おく 1ちょうひきの ねこが いいました。
「ああ、それには きがつかなかった」「どうしたら いいだろう」
「どの ねこを うちに おくか、ねこたちに きめさせましょう」 「それが いい」
「おまえたちの なかで、 だれが いちばん きれいな ねこだね?」
「きっと、みんなで たべっこして しまったんですよ」 「おしいことをしましたねぇ」
せかいじゅうでいちばん、ということ
「このねこは、やっぱり とても きれいですよ!」
「いや、 この ねこは、せかいじゅうで いちばん きれいな ねこだよ。 わたしには、ちゃんと、 わかるんだ。 だって わたしは、 ひゃっぴきの ねこ、 せんびきの ねこ、 ひゃくまんびき、1おく 1ちょうひきの ねこを みてきたんだからねぇ」
帰るべき場所がある喜びを実感する『あくたれラルフ』理解者がいる安心感
にぎやかな部屋でのあくたれになってみる
あくたれだけど憎めない、家族の温かいまなざし
にぎやかな部屋で想像できること
カラフルな中にスキという気持ちをこめて
あくたれでも、セイラは、ラルフが すきでした
時には思いっきり子どもを自由にさせてみましょうか
五感で感じる秋をあじわう『きんいろのとき』はハロウインに読みたい
秋色満載の絵をたのしむ
丁寧につづられる日常の情景描写
おわりに。カボチャは栄養満点、万能野菜
『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』はひとりで何でもやりたがる時期に読んでみたい
力強いパステルで描かれる機関車に乗った気分になる
ひとりならもっといいことあるぞ、は本当か?
翻訳は『赤毛のアン』の村岡花子さん、装丁や文字配置も注目
『ちいさなヒッポ』こうありたい親子の信頼関係
おやこに通じるだいじなことばを持つこと
「グァオ、ヒッポ」と、まずおかあさんが ほえてみせます。「グッ グッ! グァオ!」と、ヒッポが くりかえします。「グァオ、こんにちは!」「グッ グァオ、おんにちは」「グァオ、あぶない!」「グッ グァオ、あぶらい」「グァオ! たすけて!」「グァオ たっけて」「いいかい、ヒッポ、グァオがとても だいじなのよ」
大事なことばが役立つとき
「グッ グッ グァオ!たすけて!」
「グァオ!」は母と子をつなぐことば
「グァオ!おかあさん!」